6月30日
まず「ミディソワール」へ。1杯目は焼酎の水割り。喉が乾いていたので、約5分ほどでゴクゴクっと飲み干し、ジンのソーダ割り。
店員の女の子が、5年くらい付き合ってた恋人と別れてヘコんでるとかいう話を聴き、「とりあえず飯はちゃんと食っとけ。」とアドバイスするも、「ご飯はがつがつやで。ちゃうねん。心の病やねん。」という返答を聞き、う〜んそういうものか、とよくわからないなりに同情の意を示す。女性の心理は俺には永久に理解できないような気がする。
最後にジンをロックで飲み、(もう今日は2軒目で3〜4杯飲んで締めるとするか)と「日月華」へ移動。
カウンターの右のほうにカップルが座り、左のほうは男2女1の3人組。ちょうど真ん中あたりに3席空いてたので、その3席の真ん中に座る。
この時点での作戦は【マティーニかましてからウィスキー2〜3杯】だったので、とりあえずマティーニ。気のせいか、いつもより少し時間をかけて作ってくれたような気がする。
ベルモットの香りにうっとりしながら、ひと口すすったところで左の3人組が帰り、かなり店内が静かになった。もう2口ほどマティーニを口に運びながら、右隣のカップルとマスターによる映画話(ショーンコネリーがなんとかとかカトリーヌドヌーブがどうたらとか)が耳に入ってたんだが、そのカップルの女性の受け答えや相槌の打ち方が、とても洗練されているというか上手だなーと思ったので、ちらっとカップルの方に目を向けたところ、俺がよく行く店の店員さんが座っててビックリした。
店ではよく顔を合わしているが、プライベートの場で出会ったことなんてもちろん無いので、なんだか見てはいけないものを見てしまったような申し訳ない気分になる。まいったなぁー、これは気まずい。向こうはこっちの存在に気づいてるのだろうか…
ちょうどマティーニが無くなったので、この1杯だけで店を出ようとも考えたが、それはそれでなんか悔しいので、アードベックをストレートで飲むことにする。
そのうち、その顔見知りの店員の口数が少し減ったように感じられ、(あぁ…、こりゃ向こうもこっちの存在に気づいてるっぽいな)との思いを強め、心持ち急いでグラスを飲み干し勘定をお願いする。多分20分と少しくらいの滞在時間だったと思うが、心臓が必要以上にドキドキして、ほんとに酒が胃に落ちてるかどうかも判らないので、こういうサプライズは勘弁してほしいなと思った。本当に心臓に悪い。というか肝臓に悪い。
店を出て歩きながら、(でも恋人同士とは限らんよな)という考えが浮かぶ。仕事関係の付き合いかもしれないし、飲み友達かもしれんし―――でもやっぱり、いわゆるその、ステディライクなというか、ラブラブパートナー的な可能性ももちろん、、、―――とか余計な詮索を少し続けるが、きりが無いのですっぱり忘れることにし、最後に「風凛」へ。
サイドカーをオーダーし、「今日はずいぶんまったりですね。」というマスターの言葉に、「いやー本当は2軒で帰ろうと思ってたのに実はこれこれこうでね。」と、ごく簡単にどっきりの内容を話す。俺が野呂圭介だったら、掲げる看板の文字は「 大 失 敗 」だが。
「そういうサプライズがあると、私なんかはけっこうウキウキしてしまいますね」という、マスターの意外な一面に少し驚きながら、お酒と人間性についての話をしつつ、タリスカーを飲んでワイルドターキーを飲む。
6月28日
ただいま夜勤のシフト中で飲みにいってないので、お茶濁し更新です。
上記期間中、検索エンジンからの訪問は、のべ1453件。
1番多かった「梅田」の2.8%ってのは41件に相当し、1件、もしくは2件だけの少数派が全体の1/3ということで、そんなに閲覧者が多いサイトじゃないということを考えれば、検索ワードの種類がとても多岐にわたっているように思う。
01 梅田 2.8%
02 おっぱい 2.2%
03 風凛 2.1%
04 バー 1.9%
05 居酒屋 1.4%
06 レシピ 1.3%
07 立ち飲み 大阪 1.2%
08 三宮 1.1%
09 ワイルドターキー 草津 1%
10 ペネロペ・クルス ペネロペ 大成屋 宮崎 0.9%
11 神戸 地酒のみつ ジン 0.8%
12 麦談 やいもん 焼酎 0.75%
13 アサリの効能 ハーバーイン エルアンドジー 0.7%
14 滋賀 動画 0.6%
15 ペネロペクルス L&G カクテル 焼肉 0.65%
さすがに2位が「おっぱい」ってのは、正直いかがなものか。
2004/11/10の日記のせいで、結構沢山の人をがっかりさせてしまっているようで、本当に申し訳ない。
で、付け加えると、”ペネロペ”を連呼している今日の日記のせいで、またこのサイトの”ペネロペクルスのおっぱい”度が上がってしまうわけで…
6月25日
連れの家で、飲みながら食う。日本酒のストックがとうとう切れたため、スーパーで500mlの缶ビールをどかどか買い込んできた。
念のために8本ほど買うことにし、それぞれバラバラの銘柄を買ってみる。結局この日飲めたのは上の5本。「生絞り」と「小麦」が発泡酒だが、「小麦」の方はラベルから受けるイメージどおりというか、さらさらしたようなまろやかな飲み口で、けっこうイケると思う。でも発泡酒に総じて言えることは、喉ごしが水っぽいことと、苦味に乏しいこと。まあ”ビール”とはどこにも書いてないんだから、文句をいう筋合いはないんだが。
この日は6月だというのに猛烈に暑い日で、兵庫県の豊岡なんかは37度だとかニュースでやっていたのを観て、「じゃあ今日は餃子でビール」と作戦を決定し、どっさり買い込んできた餃子を、焼きで20個ほどと、水餃子にして10個ほど食べる。
餃子ってなんでこんなにおいしいんだろう。白飯が欲しいような気になったりしながら、でも”ビールと餃子”ってのが切っても切れない関係なのは、いまさら改めて言うまでも無いことである。この日は他に、冷奴、砂ズリをサッと焼いたもの、漬物屋で買ってきたヌカ漬(キューリとナス)、トロロオクラなんかを食べた。
地元に帰ってきて「風凛」へ。まずギムレット。「今日はとても暑い日でしたから、、、ジンリッキーだと予想してました。」当たらずとも遠からずといったマスターの予想に苦笑いを返し、ロイヤルロッホナガー、ハイランドパークと飲み進める。
前に初めてロッホナガーを飲んだときに、ハイランドパークに近い印象を受けたことを覚えていたので、意図して続けて飲んでみたが、ハイランドパークの持つ個性の強さと、飲み込んだあとの余韻の深さがあらためて浮き彫りになる結果となった。ていうかこの2本を並べてみるだけで、色の濃さがぜんぜん違うのだから推さずとも知るべしである。
最後に、「サザンカンフォートを使ってなんか作ってください」とオーダーすると、以前に少し話を聴かせてもらった、横浜のバー発祥の有名カクテルである”ジャクター”を勧めて頂いたので、遠慮なくそれにする。
レシピを伺ってみると、ロンリコ151というラムにサザンカンフォート、ライムなんかを加えるそうだが、そこそこ酔いがまわっていたので、「ちょっとラムを減らして、代わりにカンフォートを少し多めに」とお願いする。まだビールもたっぷり腹に残ってる感じだし、ここに75度のラムを放り込んだら口からなんか出てきそうである。
出てきたジャクターを口に含んでみて、香りの良さに少し感動する。でもモワ〜ッとなんともいえないアルコールやらなんやらの主張が、猛烈に口中に広がる。「どうですか?」「うん、すごいいい香……あぁ…これは、あれですね、あーー。うわぁ〜…これはすごいよ。すごいね。やばいっすね。」氷がフロートされているので後半はスイスイ飲めたが、緩やかな攻撃性と柔和な芳香が絡み合う、とても危険なカクテルだと思った。おいしいぜ。でもこれは確実に回るぜ。
最後に「ブルーバー」へ。3時頃に入店して1時間と少しの間に、タリスカー、ワイルドターキー、ワイルドターキー、ターキーカクテルと飲んで、風邪の治し方の話や健康に類する話をする。
6月24日
連れと梅田は北新地へ。最初、ネットで調べていた鶏肉の店に行く気だったんだが、実際行ってみると、肉屋の一角にテーブルがあるだけの立ち飲みの店だということが判明し、まあウマい肉が食えそうな感じはしたがちょっとしんどいかなということで、ぶらぶら歩いて適当に見つけた「蕪屋(かぶらや)」という居酒屋に入った。
威勢がいい男前の店主の目の前の席に誘導され、まず生ビールで乾杯。ジョッキじゃなく、大きめのグラスに盛られていたが、泡立ちがきれいでとても美味しかった。そのビールに合うようなチョイスということで、鶏せせりと新じゃがのニンニク炒め、メカブとミミガーの酢の物、牛ロースのチャーシューというのをオーダーしてみる。
付き出しがえらい豪華で、ひと口サイズの煮物や焼き物や酢の物などが、4品くらい重箱のような器で出てくる。酸味が効いたアロエなんかもあったが、なかなか楽しい。
それらを摘まみながらビールをゴクゴク飲むんだが、なかなかオーダーしたものがやってこなかったのが少し辛かった。まあそこそこ客も入ってたし、厨房スペースがけっこう狭いようにも見えたので、しょうがない部分もあるんだろうが、何か一品くらい、10分以内には出してほしい。
で、結局ビールが無くなり、しょうがないのでもう1杯お代わりしたところ、そのビールと同時にやっと2品が出てくる。待たされたイライラは多少あったが、メカブの歯ごたえやミミガーの肉っぽい味わいが、少し酸味が強めの合わせ酢でさっぱりと食えて美味しいし、鶏せせりもスパイシィでなかなか楽しい味。
3杯目からは日本酒。この店の日本酒ラインナップはなかなか俺と連れの好みに近く、飲みたいお酒がいっぱいあったが、飲んだことのないものにしようと考え、雁木(がんぎ)という山口県の酒を飲んでみる。少し甘めで風味がぼんやりする感じだったが、あと味はまあすっきりしてるように感じた。
ここまでで、入店してから30分以上経っていたと思うが、チャーシューが依然出てこない。しょうがないので、その店主っぽい男前に「あのー、、チャーシューが、、、」とクレームをつけ、5分ほどのちにようやく出てくる。しかしこのチャーシューがなかなか美味しかった。
輪切りにされた牛ロースは中まで火が通っておらず、チャーシューというよりはタタキに近い感じなんだが、香ばしさと脂の香りと、そして噛み応えのある生肉っぽい赤身部分の味わいがとても豊かで、さっきまで少しイラついていたのがすっかり吹き飛んでしまった。でもやはり、これはどちらかといえばビールと合わせたかったな。
このあとハモとトロサーモンを刺身で食べつつ、天狗舞(石川)とくどき上手(山形)を飲んだ。連れのほうは東一(佐賀)と開運(静岡)。ちなみにこの店で日本酒をオーダーすると、グラスではなく片口で供されるんだが、なかなかに分量が多く(余裕で一合以上。二合まではいかないと思うが)、ずいぶんおトクサイズ。それでいて東一が¥850、くどき上手は確か¥550とかだったから、酒に関してはたっぷり楽しめるのである。まさかクレームつけちゃったから大盛り気味にしてくれた、なんてことはないと思うが。
ハモは、湯引きのものは食べたことがあるが、生刺って初めてだったので、どんなもんかと思ったが、臭みもほとんど無く、コリコリっとした歯ごたえも楽しく、なんとなく変わった味わいは悪くなかった。最初俺の隣の席に座ってた女性の一人客がでかい声で「私、ハモってダメやから。」って喋っていたので、なかなか頼みづらかったんだが、サクッと帰ってくれたためにオーダーすることができてよかったと思う。そのハモを連れと2人でつつきながら、「さっきの女は絶対マスターのこと狙っとんで。」「でもマスター指輪してるから結婚してはんで。」とか勝手なことを喋りながら、今日はこの1軒でお勘定。日本酒の量が多くてけっこう酔いが回ったことと、結果的に長居してしまったことで終電が近かったから。
オーダーしてから待たされたことがかなり残念だが、その他は良い印象だったので、この店はまた今度、あらためてもう1回来てみよう。
6月23日
明日は休みなので飲みに行く。仕事終わりに今日も「日月華」へ。
まずギネスを飲み、ギムレット。昨日はマスターが作ってくれたが、今日はバイトくんが作ってくれた。やはり少し水っぽい。でもまあ、さらさら飲めて悪くない。喉へのダメージも少ないっぽいし。
3杯目はタリスカー。今日は財布に金があまり入ってないことと、昨日もけっこう酔っ払ったってことと、明日も飲む予定ということで、この1軒で帰ろうと思っていたので、ヘビー級の酒へ早めに移行してみることにする。そして4杯目はAS WE GET IT。
厨房の奥に居たマスターがふと俺の前を通りかかり、「お、『ついに』 ですね。どうですか?味のほうは。」 前に風凛で飲んだ時にも思ったが、ずいぶん腰が軽く、どっしり感が少ないように思う。ラガヴーリンというからにはやはり、猛烈にスモーキーで深みのある香りと、飲み込んだあとにスーっと尾を引く余韻の長い飲み応えを期待してしまうので、それからするとこのAS WE GET ITは、いささかパンチに欠けるように思う。14y物なので仕方が無い部分もあるのかもしれないが、たった2年違うだけでこんなに違うものなのだろうか。まあ、香りはとても素晴らしいけども。
スモーキーさも、先に飲んだタリスカーの方が勝っていたようにも思う。とりあえず違う機会に、タリスカーを飲まずにもう一度飲んで確かめてみることにしよう、と結論を下し、最後にターキーをロックで。
マスターに少しピクルスの話を振ってみると、「ピクルスは作ったこと無いんですけど、ちょっと今開発中のものがあるんで、良かったら試してみてください。」と、キュウリのキムチを食べさせてもらう。大根おろしが軽くまぶされたそのキュウリは、辛味がかなり抑えられ、なんとなくよく知っているような芳香を感じたので、(これ、何の味だっけなー)と考えていると、「それはね〜〜えへへ、トウバンジャンのベースに唐辛子とポン酢と…」 「あ!ポン酢っすね。そうやそうや、ポン酢や。」 意外、というほどでもないが、お漬物にポン酢というマッチングはけっこう盲点。食べてみて思わず納得の良いアイディアだと思った。
普通の日本的なお漬物にポン酢だと、ポン酢のキャラが目立ちすぎてしまうような気がするが、キムチ仕立てのものに隠し味的に使うと、あと味がとてもサッパリして、面白い。「これはかなりイケますよ。すごい美味しいと思います。関西人はなんにでもポン酢使うしね(笑)」「女性に良いと思うんですよ。こういうの好きな人多いと思うし。。。これでもう、イチコロですよ(笑)」
でも、とても美味しいと思ったが、ウィスキーには残念ながら合わなかった。
というわけで、セブンイレブンでお金をおろして「風凛」へ。今日は1軒で帰る気だったような気もするが、よく覚えていないのでしょうがない。
ワイルドターキーをソーダ割りで飲みながら、なんだったかな……何かいろいろ話をしたと思うんだが、やはりよく覚えていないのでしょうがない。人は悲しいくらい忘れてしまう生き物だ。最後にターキーをロックで飲んでお勘定。
6月22日
仕事終わりに「日月華」へ行き、まずジンリッキー。カウンターの端っこに座ったんだが、俺の隣に男性の2人組、そしてその向こうにカップル客がいて、それぞれ知り合いではないようだが、意気投合したのかずいぶん盛り上がっていたので、ボケーっとモニタに映る『チャーリーズエンジェル』を眺めながらのんびり飲み進める。
2杯目はギムレット。日月華のギムレットはやや久しぶりな気がするが、ずいぶん喉越しがよくおいしい。最近ドライなギムレットを飲むことが多かったからか、やや水っぽい感じも受けるが、これくらいの透明感もギムレットの魅力だなと考える。
3杯目にオールドプルトニー。水割りでゆっくり楽しんでると、隣の男性2人組が店を出ていった。そして残ったカップルが、いきなりその2人組の悪口をまくし立て始める。「…が気に入らん」「…なこといわれたら腹立つやろ。何考えとんねんあいつら。」 こういうのはとても怖いし、あまり心地よいものでもないので、移動することにする。
ミディソワールに向かうが、ドアに鍵が掛かっていた。1時20分くらいだから大丈夫かと思ったが、早めに閉めてしまったようだ。というわけで「酔月」へ。
壁に貼られたお品書きに黒龍が追加されていたので、これをオーダーして、なめ茸おろしとアサリバターをついばむ。黒龍は純米吟醸と書かれていたが、香りはイマイチだった。少し記憶と違う感じ。
続けて松の司、出羽桜といつものパターン通りに飲みながら、アジの塩焼きをオーダー。そんなに待たされた感じは無かったが、「すいませんねぇ、えらいヒマさしてもうて。中まで火ぃ通してますよってに。」と女将さんが気を使ってくれる。多分オーダーしてから10〜15分くらいで出てきたが、まぁ出てきたアジを見て納得。体長20センチ弱くらいで、なかなかでかい。アジってこんなにでかかったっけ?よく判らんけど今がアジの旬なのかな。
しかし塩を振って焼いただけのアジに醤油をさっとかけるだけでこんなに奥深い味わいになるんだからまったくビバ和食である。
眠気と酔いがかなり回って、最後に「ブルーバー」。ターキーカクテルとターキーのソーダ割りでお勘定。ラムズゲートの話をしたような気がするが、よく覚えていない。けっこう酔っていたようだ。
6月20日
今日は休みだったので、いつもより早めに繰り出そうと思っていたが、部屋でうたた寝して、、、起きて、、また寝て、、、、というのを3〜4回繰り返してしまい、結局午前1時過ぎに「風凛」へ向かう。
カウンター席に座り、1杯目はギムレット。酸っぱさがいつも以上に強烈。
単純に寝起きということで、ギムレットが出来上がるまでぼんやりしてたんだが、その姿がマスターには”仕事を終えて疲れてる”と映ったらしく、意識的に酸味を強くして作ったということを、後になって聞かされた。思わぬ誤解を招かせてしまったが、しかし酸味と渋味が鮮烈なギムレットはなかなかに美味しく、また眠気も吹き飛ばしてくれたので結果オーライ。
この日は俺しか客がいなかったので、さくらんぼの話や今日の昼にあった地震の話や、梅雨なのに雨が降らんね〜といったことを喋りながら、ジャックローズ、スキャパと飲み進める。あと、ピクルスを今度作ろうと思ってるということをマスターに話すと、以前働いていたお店でのピクルスのレシピを教えて頂いた。
使うお酢が白ワインのワインビネガーだったり、ハーブを3種類くらい使ったり、またニンニクとか砂糖なんかも使うとのことで、これはなかなか思ってたよりも大変そうだな。まあでもこのレシピを参考に、いろいろ味見しながら足したり引いたりしてみるのも楽しそうだ。最後にハイランドパークを飲んで店を出る。
「ブルーバー」に移動。3時半過ぎの入店だったが、この時間には珍しく、おとなしい一人客が居た。マスターとの会話も行われておらず、ゆっくりゆったり飲まれてたので、俺も特にマスターとなにか話すこともなく、スプリングバンク、タリスカー、ワイルドターキーと飲み進めた。
時間が止まってしまいそうなほどの静けさが30分ほどあって、そのお客さんが帰られる。なんとも儚くも濃密な30分だった。俺は最後にターキーをもう1杯飲みながら、マスターとスプリングバンクの話を少しし、お勘定。
店を出ると、やはり今日も空が青い。もうすぐ昇りだす今日の太陽は、たしか今年いちばんの長時間営業。
6月19日
連れの家にて。
まず連れが会社の人にもらったという、小樽の地ビールを飲む。3本あって、エールとラガーと、あと小樽のワイナリーで作られたなんとかっていうやつ。どれもそれぞれ濃厚な味わいで、ベルギービールのような趣が感じられ美味しかった。
今日のアテは、キュウリと大根の浅漬け、冷奴、スジ肉の湯引きポン酢、茄子を煮込んで冷やしたもの、など。先日ラムズゲートで食べたピクルスがとてもおいしく感じたので、これもまた作ってみたいと思う。
ビールを飲み干して、さて日本酒。青森で買ってきた陸奥男山 超辛純米酒というお酒。ラベルを見ると日本酒度が+15(0がいちおう基準で、大まかに言ってマイナスが甘口でプラスが辛口。よく居酒屋に置いてある銘柄で、”辛口”と評されるものでもせいぜい+7〜+10くらい)とあったので、いかほどのものかと思って口にしてみたところ、やはりキレ味が尋常じゃなかった。連れなんかは「喉が焼けるんちゃうか」などと言っていたが、まあでも不快なたるい感じや、いつまでも舌にまとわりつくようなしつこさのあるものに比べれば、有りといえば有り。
お猪口に2杯分くらい飲んだらもうその辛味にも慣れ、あとはいつものようにすいすい進んだ。純米酒らしいお米のフワッとした芳香も立ち、なかなか良いお酒かもしれない。
1時間ほどでその四合瓶を空け、調子に乗って2本目へ。この前うちの社長に頂いた旭日を開封する。
生酒によくある泥臭いような香りはみられなかったが、しかしお米の旨味もあまりよく判らなかった。酔いがけっこう回っていたのかもしれない。超辛のあとに飲んだせいか、ずいぶん甘味も印象に残った。というわけで、どちらかといえば陸奥男山に軍配を上げたい感じかな。
このあと、けっこう部屋の中がムシムシしてきたので、途中で近くの公園に移動して杯を傾ける。昼間はけっこう暑い日も増えてきたが、この日はほんのり風もあり、とても気分が良かった。
春は桜で夏は夜、秋は満月冬は雪。これで充分酒は美味い。近所に海があればさらに言うことがないんだが。
6月18日
サーバが激重でFTPの接続がままならないため、試験的に引越ししてみます。
http://corduroy.seesaa.net/
しばらくの間、両方ともで更新してみる予定。
6月17日
今日はまず、やや久しぶりに「ヨッコ」へ行くことにする。先客は20代前半っぽい男性の2人組と、俺と同い年くらいの男性が1人。まずギムレットを飲む。少し水っぽいかなという味だったが、1杯目に飲むにはちょうどいいかも。ライムの風味はちゃんとしてるし全然問題ない。2杯目はサイドカー。ギムレットの分量が若干少なかったということで、サイドカーはグラスから溢れるくらいの量で作って頂いた。
俺以外の二組も、騒々しくなく落ち着いた雰囲気で、のんびりリラックスできた。3杯目にオーヘントッシャンを飲んで店を出る。
昔に比べ、最近はこの店に来ることは減ったが、オーヘントッシャンやハイランドパークなど、よく行く他の店に置いてない酒がけっこうあり、やはり自分の中で大事なお店だということを再認識した。マスターが酔ってさえいなければ。
2軒目は、こちらも久しぶりの「ラムズゲート」。この記録によると去年の7月以来のようだが、マスターはやはり俺のことを覚えてくれていた。すごいもんだ。
簡単なおつまみが一品付くシステムになったようで、この日は ナッツ ピスタチオ ビーフジャーキー ピクルス とあとなんかもう1個から選べたんだが、ピクルスにしてみる。ピクルスだけで食べることってなかなか無く、最初の一切れを食べたときは思わずマクドナルドのハンバーガーが頭に浮かんだ。
まずマティーニを飲む。けっこうドライで刺激的だったが、俺的にはかなりウマかった。飲みきるのが惜しく思えるほど。でもぬるくならないうちにそこそこの速度で飲む。
「これ、お客さんから頂いたんですけど、良かったらどうぞ。」と、北海道土産だという、サーモンと生ハムの切り身が合わさったものが出される。合わさったまま口にして、いわゆるハーモニー的なものを楽しむようだ。ちょうどマティーニがなくなったので、ボウモアをオーダー。生ハムの塩味とボウモアの潮味のマッチングは上々。最後にターキー。飲み干して、一切れだけ残しておいたピクルスを口に放り込み、サッパリ。
「『もう1軒』って感じですね。ブルーバーですか?(笑)」
そうなのだ。この店のマスターは、ブルーバーの元オーナーなのだ。現在は、ブルーバーのマスターが店を買い取って、ブルーバーのマスターの店になっているが。
というわけで最後に「ブルーバー」へ。程よく酔いがまわって少し眠気も感じていたので、ターキーをロックで飲んでターキーカクテルでお勘定。ラムズゲートに行って来たという話をマスターに振ってみたかったが、他のお客さんと話していたのでかなわず。
6月12日
仕事終わりに「ミディソワール」。日曜ということでか、久しぶりになんか落ち着いた感じの店内で、いいちこの水割り、ジンのソーダ割り、ジンのロック、と飲む。
やや年配の方が歌っていた、浜田省吾のなんとかって歌がけっこう良いメロディで、そのときは曲名を覚えてたんだが、忘れた。
久しぶりに会う店員と、遅くまでやってる店の話や、オレンジレンジのどこがいいんや?って話なんかをする。少しショックだったのは、どうやら俺が思っている以上にオレンジレンジっていう楽団は世の中で人気を博しているということだ。
「風凛」に移動し、以前お借りした本(東京と大阪の有名BARのガイドブックみたいなやつ)をお返しし、グレープフルーツを使ったショートカクテルをオーダーする。(今日の仕事中に、無性にグレープフルーツが食べたかった。)
ウォッカベースで、グレープフルーツとグレープフルーツリキュール(パンペルムーゼ)、そしてラズベリーリキュールとかブルーキュラソーを加えたらしいそのショートカクテルは、酸味がほとんどなく、けっこうスイーティ―ですっきりしていた。どちらかといえばラズベリーのタッチが強い気がする。個性が強い飲み口ではなく、ほのかにそれぞれの風味がうっすら交わりあう感じがとても心地よかった。あと、グレープフルーツの黄色にブルーキュラソーを数滴加えることで、こんな色になってて美しい。
続けてサイドカーを飲んで、カルヴァドスを頂く。なんか最近ブランデー系を飲むことが増えてるな。なんかやばい。それらを飲みながら、旅行の話とか男女の嗜好の違いの話なんかをしたと思う。
とどめに今日も「ブルーバー」へ。ターキーを飲んで、昨日行ったKENZOの話を少しする。マスターもこの店のことは知っていたが、リンクウッドというモルトはマスターの大のお気に入りとのことで、ずいぶんうらやましがっていたのが少し面白かった。「うちも仕入れようかな〜」
最後にターキーカクテルを飲んでお勘定。今日も空が青い。
うちの会社の社長に、余りものの日本酒を頂いた。滋賀県の旭日(きょくじつ)という酒の特別純米 生酒。ラベルを見るとH17年6月製造とあるので、早めに飲んだほうが良いっぽい。
社長によると、この酒造会社の酒は、昔は天皇陛下に献上されていたそうだ。タダで日本各地の美味しいお酒がいっぱい飲めるなんて、とても羨ましいと思う。もし余ってる酒があるんだったらこっちにもちょっとまわして欲しいものでございますよ。
6月11日
仕事終わりに「日月華」へ。今日はまずジンリッキーを飲んでみる。
冷たすぎず濃すぎずで飲みやすい感じだったので、水を飲むようにゴクゴク流し込んでたら、喉が”ゴキュッゴキュッ”っと音を立てていることに気づき、慌ててグラスを置いてタバコに火を点けてみる。幸い周りには音は響いてなかったようだ。
少し落ち着いて、モニタに映る中国映画(なんて作品か判らん)をぼんやり眺めながら、サイドカー、マッカランと飲み進める。けっこうお客さんが出たり入ったりしてたんだが、4人組くらいの賑やかなのが後ろのテーブル席に陣取った気配を感じてお勘定をお願いし、マスターと梅雨入りについて二言三言話して店を出る。
前に貸してもらった『カジノ』という映画のビデオを持ってきてたんだが、忙しそうだったので結局返しそびれた。
風凛に向かうが、カウンターにズラリとお客さんが並んでるのが見えたので、扉を開けることなく撤退してビルドに向かうが、こちらも扉を開けずとも騒々しいことが音により判明したので、ヨッコに向かう。が、既に閉めていた。これはこれは、久しぶりにたらい回しの刑ですか。
どうしようかなと少し考えて、そのヨッコの近くに以前数回通っていたバーがあることを思い出し、そちらへ向かう。
ショットバー「KENZO」のマスターは、かなり久しぶりな俺の顔を覚えてくれていた。「久しぶりですね〜。半年振りとかですか?」
「いや、たぶんもっと前ちゃうかな。」
とにかく前にいつ来たかも判らないくらい、ごぶさた期間が長い。しかしこの日記にはこれまでに書いてないようだから、少なくとも1年半以上のようだ。
「今日は何しましょ?モルトですか?」 最初ハイランドパークをオーダーしたが、あいにく切れていた。というわけでマスターに見繕ってもらうことにし、さて出てきたのはグレンオード(Glen ord)というハイランドのモルト。1杯¥1,500って教えてくれたが、23yのカスクストレングスだということを考えれば、ずいぶん安いんじゃないかなと思う。
香りは、花のような感じとアルコールのモワッとした感じの両方。味わいはなかなかスパイシィ。悪くは無いが、旨味というか、深みがあまり確かめられなかった。ていうか度数が相当に強い(60度って言ってた)ので、正直俺には細かな風味が捉えられない。
相変わらず愉快なキャラクターのマスターに、彼がよく使っている地元のホテルのBARの話しなんかを教えてもらいながら、バックバーで目に付いたリンクウッド15y、タリスカー10y、と飲む。リンクウッドも初めて飲む銘柄だが、甘く丸い感じの香りと柔らかく滑らかな飲み口は、今までに飲んだモルトには無い造りのもので、なかなか面白いと思う。
約1時間ほどいて腰をあげる、なかなかエキサイティングな体験が出来て楽しかった。また通い出しちゃおっかなとも思う。でもちょっと遠いんだよな…
最後に「ブルーバー」。グレンオードのせいか、けっこう酔いが身体に浸透してたので、まったりとターキーを2杯飲む。
6月9日
仕事終わりに「日月華」へ。カウンターの右端の方に女性、左端の方には男性の、それぞれ一人客がいたので、真ん中あたりに座ることになり、とりあえずギネス。
タバコを2本ほど吸って一息つき、次に何を飲もうかとバックバーをぼんやり見上げていると、「ラガヴーリン。入りましたよ。」とマスター。出てきたボトルは、風凛に置いてあるのと同じ"AS WE GET IT"シリーズだった。けど、風凛にあるのは結構若い年数のものだったと思うが、日月華のボトルは14yのカスクストレングス。あぁ、これはまたウマそうだ。でも今日は財布にあまり金が入ってない(今日はこの1軒で帰るつもりで来た)ので、また今度にしようっと。
右にいる女性が、エンシェントエイジというバーボンをオーダーし、左にいる男性がノイリープラットスイートをオーダーするのを小耳に挟み、なんとなく違和感を覚えながら、自分はマッカランをオーダー。ふと思いついたのは、女性は、数人で飲みに行くときはアルコールに対してけっこう自重しがちで、一人のときのほうがガブガブいく傾向が強く、逆に男は、数人で飲んでるときのほうがハメを外しがちなのかな……いや、でも結局その人間の性格によるか。それにまだまだ一人でしっとり飲んでる女性客ってあんまり見かけないから、単純に比べようがないよな。
3杯目はタリスカーをストレートで。ここ最近、モルトをストレートで飲むことが多かったためか、飲んでるうちに喉がヒリヒリしてくる。胃は全然(空腹状態のときでも)大丈夫なので、多分にタバコとのダブルパンチがダメージ大なんだろう。
左にいた男性が帰り、数分後に女性の一人客が入ってくる。「マスター、ウォッカトニックちょうだい。」 むむ、なかなかシブいなと思ってると、「あとお腹空いたから、……え〜〜っと、、、チキンカレー。」 もうすっかり1時を回った時分だというのに、こんなの女の人は、男連れの時には絶対オーダーしないよな。普通に感動した。あんたすげーよ。器でけーよ。ていうか女って怖ぇーよ。女は海〜
最後にターキーをロックで飲んでお勘定。
6月8日
今日はまず「ミディソワール」へ。1時過ぎということで、店内はそんなに混んでない。
いいちこを水割りで飲んでると、横にいた女性に声を掛けられたので、振り向いてみたところ、以前この店で働いていた女の子だった。
「少し太ったんちゃう?」と言われたので、「少し細くなったんちゃう?」と無難に返す。ていうか、2年程前に比べ、ずいぶん大人っぽい雰囲気になっていて少し緊張した。なんとなく頭の中で、ジュディ・オングの歌が流れる。 女は海〜
連れの男性(この店の常連のおっちゃんだ)がおられたので、軽いやり取りで会話を切り上げつつ、いいちこのロック、ジンのロックと飲んでると、またその子に「○○くん、何飲んでんの?」と話を振られ、自然な流れで酒の話をしているうちに、なぜか結婚観の話になる。自分で言うのもなんだが、いろんな話題に聞き役として対応できるスキルはそこそこあると思っていた。しかし、この手の話題は相当に苦手なのだ。あーちくしょう、自信なくすぜ。もうちょっと気の利いた返しが出来ればなとか反省を織り交ぜつつ、逃げるように2軒目へ移動。
「ブルーバー」にて、何を飲むか少し迷ってスプリングバンクのロック。もう今日はこのあと、ウィスキーを流れるように飲もうと進路を固め、いつものようにボケーっとまどろみながらタリスカーを水割りで飲んで、ラガヴーリンをストレートで。
「そういえば、日月華さんが、ラガヴーリンのなんだったかな……なんか入れはったらしいですよ。」 そういえば、そんなことを前に日月華のマスターが言ってたな。「ボトラーズのものらしいよね。」「ええ、たぶんそうだと思います。1杯¥1,500ですって。」 日月華にしてはいい値段だな。相当珍しいものなんだろうか。
そのあと、以前梅田のNORTHでみつけたラガヴーリン25年の、1杯¥4,000という価格設定について少し意見を交わし、近隣のBar(主にL&Gと風凛について)の話なんかを少しして、最後にワイルドターキーを飲む。六分酔いくらいだが、まあ満足したので善し。帰ってきて、そうめんを茹でて食った。ウマかった。
6月6日
午前1時半頃に行動開始。まず「風凛」に向かい、ギムレットを飲む。1杯目にしてはややきつかった。
続いて「テキーラを使って何か」と注文して、アイスブレーカーというカクテルを頂く。テキーラ+グレープフルーツ+レモンというレシピとのことだが、飲み慣れないテキーラの香りが強くて、グレープフルーツの味はほとんど判らない。でも名前が格好いいので良しとする。
3杯目はマッカラン。1杯目を飲み終えるあたりで俺以外のお客さんがいなくなり、そこからずっと鶏肉の話とか鶏のキンタマの話とかをマスターとしていたんだが、なんとかっていう年老いた鶏の食感が凄い(”弾力がある”とか”モチモチしてる”んじゃなくて、余分な水分や脂が極端に少なく、なかなか噛み切れないスジ肉のようなものらしい)という話を聴き、「ウマそうですね〜」とか涎を垂らしながら言ってたら、「数日前に言ってくだされば、取り寄せておきますよ。」とのこと。まじすか。「ちょっとクセ(匂いとかじゃなくて、スジ肉のような噛み切れなさ)がありますけど、大丈夫ですか?」と訊かれ、「いや、僕は生ホルモンをガシガシ噛んで、次の日にアゴを筋肉痛にするような人間ですよ」と答えると、「あぁ…そういった方にはうってつけです(笑)」
最後にスキャパを飲む。ストレートで飲んだが、飲みやすさの中にうっすらとした主張が垣間見え、前回初めて飲んだときに比べれば、少しこの酒を理解できたような気がする。結構美味しいかもしれない。まだ断定は出来ないが。
「ブルーバー」へ移動し、タリスカー。いつもはこの酒を飲む前に、ハイランドパークやスプリングバンクをはさむんだが、今日はスキャパの(どちらかといえば)柔らかい余韻が残る舌にいきなりタリスカーだったので、ずいぶん印象が違った。スモーキーなタッチがひときわ目立つ。しかしおいしい。
ラガヴーリンを飲んで、カクテルをおまかせでオーダーする。なんとも妖しい赤い色のカクテルだったので、その赤色の正体を訊いてみると、モニカというクランベリーリキュール。その色合いに反して酸味が強く、さっぱり飲めて美味しかった。
最後はターキーを飲もうと考えていたが、クランベリーがあるなら…ということで、コスモポリタンをジンベースで作ってもらう。しかし今調べてみたところ、コスモポリタンにはクランベリーリキュールではなく、クランベリージュースを使うようだ。どうりで色合いが少し違ったはずだ。でも久しぶりにコスモポリタン(に近いカクテル)が飲めて、いい気分にひたれた。だいぶ酔って、4:30頃に帰宅する。
6月1日
今日は梅田。かっぱ横丁の居酒屋「百番」にて、生ビールを飲んで、わかさぎの唐揚げ、牛アゴ肉を茹でたもの、鰻巻きのなめたけおろし、などを食べる。
牛アゴ肉は歯ごたえがあり、あっさりとした食感が豚肉っぽいが、よく噛むとやはり牛肉の香りが上品に香り、おいしかった。
日本酒をオーダーして、先日風凛で頂いたウナギの佃煮を、店員の目を盗んで取り出し、連れと二人で食べる。頂いてから少し時間が経ってしまったので、香りは若干薄く感じたが、ウナギの身にタレや香辛料がよく染みているため、味は変わらず美味しい。連れにもかなり好評でよかった。
このウナギや、貝柱を蕪で巻いたもの、豆腐サラダ、なんかを追加でオーダーしつつ、雨後の月 吟醸(広島)、根知男山 吟醸(新潟)、〆張鶴 純米吟醸(新潟)を飲んだ。連れは、くどき上手 純米吟醸(山形)と松の司 純米吟醸(滋賀)。結果的に俺が飲んだほうは、きりっとした辛口のキレ味が鋭い淡麗系で、連れが飲んだのはフルーティーな吟香が上品にまとわりついた芳醇系だったが、どの酒も相当に美味しかった。連れ的には〆張鶴の完成度に感動していたが、俺としては、初めて飲んだ雨後の月がおいしくておいしくてとてもやりきれなかった。
料理の値段はまあリーズナブルだが、お酒の値段がもう百円か百五十円安ければなと思う。ちなみに松の司で言うと、この店は¥800なのに対し、同じ純米吟醸が酔月だと¥500。(酔月!)
地元に帰ってきて、少しだけ飲みに行こうと「ブルーバー」へ。3杯くらいでおとなしく帰ろうと決めていたんだが、サイドカー、スプリングバンク、タリスカーと飲むうちにテンションが上がってしまってブレーキが利かなくなる。で、時間を聞くとまだ2時前だというので、勘定して、コンビニで金をおろして、風のように「風凛」へ。
4月にお会いした、京都のホテルのラウンジで働いておられる男性が偶然おられたので、マスターを交えてなんやかんやと話をしながらワイルドターキーを2杯飲み、最後にラムバック。なんとかっていうダークラム(あー、全然覚えてねぇ)を使ってもらったんだが、ジンジャーエールの辛味が鮮烈で、まったりとは飲めなかった。でも後味がよく、意識が少しすっきりしたような気がする。
お勘定して店を出ての帰りがけ、ブルーバーの前を通るとまだ営業していた。いったん通り過ぎるが、Uターンして1杯だけ飲んで帰ることにする。
閉店時間の4時ジャストくらいで、まさに今閉めようとしていたそうで、「いやーすいませんねー」と、説得力が明らかに無い詫びの言葉をつぶやいて、元気よく「ターキーカクテル。」とオーダー。なんか食べ物の話をしたと思う。30分くらい居てお勘定。4時30分の空は、暁の片鱗が今にもやってきそうなほど青かった。
5月31日
仕事終わりにまず「日月華」から。ギネスを飲んで一息ついてると、マスターがやって来て、「これ、酒屋さんにもらったんですけど。」といって、サントリーの北杜をふるまいで少し頂く。
前に風凛で1回飲んだけど、あいかわらず相当に飲みやすい作りだなと感じる。こんなに甘いのは、「何か添加物使ってんちゃうんか」とマスターが冗談めかして言っていたが、まあ確かにそれくらい甘味の主張が強い。テレビCMとかでも、なんか男前の俳優さん使って”ウィスキー飲むのはカッコイイんだぜ”みたいな売り方をしているようだが、はたしてこの酒がそのきっかけとなるのだろうか。
久しぶりにジャパニーズウィスキーを飲んだので、たまには山崎12yを飲んでみる。水割りとストレートで1杯ずつ。香りはなかなか良いんだが、味わい、特に後味が(俺にとっては)少しよろしくない。なんか、口の中の天井部分(口を閉じてるときに舌の表面が当たってる部分)がピリピリする感じなんだよな。
小腹が空いたので「酔月」へ移動。たなばたのロックをオーダーして、若鶏の肝煮、カツオの造りをのんびり食べる。遅い時間のわりにはお客さんが多く、オーダーしてからそれぞれ少し待たされた。忙しそうにばたばた動くバイトの若い男の人を見ながら、もっと要領のいい動線を検討したりしつつ、松の司を飲んで鮎の塩焼きを食べて出羽桜。鮎の内臓のほろ苦さがなんとなく美味しく感じる。はぁ。
最後に「ブルーバー」。一昨日に飲んだウォッカベースのカクテルで少し酔いを醒まし、ラガヴーリンを飲んで、いつものターキーカクテル。ターキーカクテルは、いつもよりちょっと甘い(アプリコットが目立ちすぎ)ように感じたが、いつもとレシピは変わってないとのことなので、俺の気のせい、ていうか結構酔いがまわってたのかも。というわけで今日はこれでお勘定。
5月29日
今日はまず「風凛」へ。1杯目は、少し考えてジントニック。この店で飲むのは、、、というかジントニック自体が結構久しぶりだな。すっきりとして相当に美味しいジントニックだった。
2杯目はマティーニ。ベルモットの代わりにシェリーを使って欲しいとリクエストする。以前から試してみたくて、しかしマティーニを飲みたい気分にもならなくて、ずっと頭の片隅に置いておいたレシピである。マスターもシェリーに合うように、使うジンの銘柄やシェリーの分量などを思案してくれて、思ったよりも楽しい味わいだった。ちなみにジントニックにはビフィータ、このシェリーマティーニにはゴードンを使ったとのこと。
ひと口目はやや違和感のある香りだったが、ふた口目でだいぶ舌と鼻に馴染み、あとは違和感なく飲み干せた。ベルモットに比べ、あと味に切れがあり、なんというか、シャキッ!としていると思う。ただ、マティーニ独特の妖しいような香りはやはりベルモットでないと味わえないな。
次に、バックバーのなかで目に付いたスキャパ。ストレートで飲み始めて少しずつ水を加えながら飲む。初めて飲んだが、香りはフルーティーで丸く、なかなか特徴がある。味わいはやや甘めで柔らかいが、太目のボディのような印象も受ける。なんというか、よく知っているような味わいでありつつ、なんだか理解しがたい味のようでもある。これはもう何杯か飲まないと、自分の体内に取り込めないモルトだなと思った。「なんていうか…その日の1杯目を飲み始めてから6〜7杯飲むとして、何杯目に飲んだら良いのかよく解らない感じですね。」とかそんなことをマスターに喋っていたら、女性の一人客が入ってくる(2時前くらい)。
俺の席からいちばん離れた席に座られるのはまあいいとして、間延びした締まりの無い喋り方をする人だったので、あんまり気が利いてない女性かなという印象だったが、1杯目にマティーニをオーダーされたのでビックリした。ちょっと格好良いな。
最後にハイランドパーク(ボトルに残り少なかったので、全部入れきってくれて、いつもの1.5倍くらいの量だった)を飲んで店を出る。
ほろ酔いでいい感じのまま「ブルーバー」に寄り、少し喉が乾いたのでおまかせでロングカクテルをオーダー。「ウォッカベースでさっぱりめ」と注文して出てきたものは、ポカリスエットのような味がしたが、TPOに適っていておいしく飲めた。コアントロと、レモンかライムのどちらかと、あとなんか入ってるな……と思い訊いてみたところ、パンペルムーゼというグレープフルーツのリキュールとのこと。良い印象だったので覚えておこう。
1杯目を飲み干して少しすっきりしたところで、スプリングバンクを飲み、最後にワイルドターキーでお勘定。シメイのブラックというのがあるらしいんだが、えらい高くて店に置けないというような話をした。あんまり高い酒っていうのは、人の味覚も狂わせるしなぁー
5月28日
仕事終わりに連れと待ち合わせして「ミディソワール」へ。テーブル席で10人くらいの(全員若い男の)団体が、”お誕生日会”を催していて、派手に賑やか。
先ずビールを飲む。この店でビールを飲むのはかなり久しぶりだ。
テーブル席の連中のカラオケや話し声がでかくて、俺らのお互いの話し声がぜんぜん聞こえないので、曲の合間に少ししゃべる程度で基本的に無言が続く。セサミチップをぽりぽりつまみながら、2杯目はジンのソーダ割り。
そして3杯目のジンのロック(かなり大盛)をオーダーする頃にその一団が帰りだしたため、ようやく店内が少し落ち着きだし、連れは3杯目のフォアローゼスソーダ割りを飲みながら源頼朝の話、俺は、最近ネットで見つけた加藤一二三の話をしつつ2軒目へ移動することにする。
帰り際に店員が「ごめんね〜騒々しくて〜」と、えらい恐縮していた。まあ土曜なんだからしょうがないよな。
「日月華」にて、まずサイドカー。モニタに映る『ダイハード』を眺めたり、しょうもない話などをしながら、アードベックをストレートで飲んでワイルドターキーで〆る。マスターを交えて翌日の日本ダービーの展望などを語り、3時くらいに家に帰った。
<ダービー観戦後>
ディープインパクトを買ってしまうと、馬券的にメリットが殆ど無いため、もし買いに行くなら◎ダンツキッチョウ(13着) ○アドマイヤフジ(4着) △インティライミ(2着) ▲ブレーヴハート(9着)の四頭で行こうと息巻いていたんだが、結局買わなくて良かった。他の馬がショボいこともあるだろうが、ディープインパクトの勝ちっぷりは強烈な印象。
夏場を怪我無く過ごして当日の馬場が悪くなければ、こりゃー三冠馬が生まれちゃいそうだ。おもしろくないけど。
5月26日
昨日は連れの家に泊まり、夕方まで爆睡。起きたら腹がペコペコだったので、焼肉を食べに行くことに。
今年の正月にも来た「いちばん」という店に向かい、生ビール(アサヒのプレミアム熟撰てやつ)を飲んで、タン、カルビ、ハラミ、ミノ、ホルモン盛り、アカセンなどを胃に放り込む。猛烈に空腹だったので、序盤は意識的にゆっくりゆっくりと食べ進めるが、途中からはすっかりドッグフードに貪りつく野良犬状態。キムチが辛くて胃がピリピリした。
2杯目は隠し蔵という麦焼酎の水割り。あんまり焼肉には合わない印象。3杯目はマッコリを片口サイズ(350ml)でオーダーして連れと注ぎあいつつ飲む。マッコリを飲み始めた途端、はっきりと酔いが身体を駆け巡るのを実感した。とどめに冷麺を胃に捻じ込み(小サイズにすればよかったぜ)、地元に帰ってきて「日月華」へ。
ラムバックを飲んで、胃のご機嫌をうかがっていたところ、マスターが「良かったらどうですか?残り物なんですけど。」と出してくれたのはシャンパン。どうやらさっきまで居た団体さんが飲み残したものらしい。ずいぶん渋みが強く、個性的な味だなあと思ったそのシャンパンは、かの有名なドンペリニヨン。うわ、初めて飲んだよ!なるほど、そうですかーこれがドンペリですかーと味わって飲んでみるが、正直そんなに(たいそうな値段や、高級シャンパンの代名詞的に騒がれてるわりには)おいしいとは思わなかった。飲みやすいことは飲みやすいと思うが、果物らしい甘さとか、深い味わいみたいなのは無いんだな。シャンパンよくわかんね。
このあとマッカランを飲んでカリラを飲む。マスターと少し話すが、なんでもまたラガヴーリンを発注したらしい。どうやらボトラーズものとのこと。AS WE GET ITのようなものなのかな。楽しみだ。
最後に「風凛」に移動。2人組の女性客と、1人客の女性の3人が居て、華やかな店内だった。目立たぬようにそそくさと端っこの方に座り、サイドカーを飲んでカルヴァドス。女性客とマスターが楽しそうに会話していたので、なるべく存在感を消すように静かにボケッと飲む。3杯目はジャックローズ。カルヴァドスをストレートで飲んだ後にジャックローズを飲むのもなかなか面白い。最後にサザンカンフォートを使ったカクテルをオーダーしてお勘定。最後の1杯を飲み干す頃に俺以外のお客さんが皆帰り、少しマスターと話す。
先日ウナギの茶漬けの話をしたときに、マスターの親戚か何かが関東の方で佃煮を作ってるらしく、たまに送ってもらうという話をされてて、「良かったらおすそ分けしましょうか?」と言ってくれてたんだが、それを覚えてくれてて、一切れ出してもらった。ウナギの佃煮である。さっそく頂いてみたところ、ウナギの身に甘辛いタレや山椒などの香辛料がギューッと染み込んでいて、とても美味しい。「あー、すごい、これはむちゃくちゃウマイですね」と言うと、数切れを包んで頂いた。かたじけない。
本来はお茶漬けに乗せるのがベストな食べ方なのかもしれないが、一切れ頂いたときに、「これを摘まみながら日本酒飲んだらたまらんやろな」と直感してしまったため、そのときが来るまで我慢することにする。さて、はたして我慢できるだろうか。
5月25日
やっと夜勤期間が終わり、今日は連れと梅田で飲む。どこにしようか少し相談したのち、先日来た時に閉まっていて入れなかった居酒屋「田田(でんでん)」に向かう。
カウンターに腰を落ち着け、まず生中で乾杯し、メニューに目を走らせたところ、どうやら天ぷらが売りのようなので、サツマイモ、レンコン、穴子を揚げてもらい、天ぷら以外の一品モノをいくつかオーダーした。
調理の様子がカウンターから丸見えなんだが、天ぷらなんかは、そんなに多くない油が入った普通の中華鍋でぽんぽん揚げていくので、普通の家庭料理に毛が生えた程度のものが出てくるんじゃないかと想像していたが、大間違い。カリッとサクッとした食感の衣はやや茶色がかっているんだが、食材の香りがほわっとまとわりつき、大変おいしい。特にサツマイモ(なると金時)のウマさには感動した。
2杯目はなんだったか焼酎を水割りで飲み、3杯目からは日本酒。メニューを見るに、この日のラインナップはたしか、久保田の百寿・千寿、八海山、松の司、奥播磨、磯自慢、醸し人九平次、楯野川、だったと思う。なかなかツボを突いた(単に俺の好みというだけだが)良い並びで気分が良くなる。
まず久しぶりの九平次。少し吟香が乏しく感じたが、そこは九平次。良い。そして4杯目は磯自慢。入荷した直後だったらしく、たしかに香りの際立ちが鮮烈。飲むほどに味わい深く感じるのが心憎い。それらを飲みながら、揚げ物をもう2種類くらい頬張り、長芋をお酢と梅肉で和えたものなんかをつまみ、最後に磯自慢をもう1杯。帰る間際はお客さんもかなり引き、大将のような、俺と同い年ぐらいの方と少し話して店を出る。
ハーバーインに移動するがあえなく満席。最近タイミングに恵まれないな。残念だが気を取り直し、まだ時間的に早いこともあり、阪急電車に乗って「THE TIME」へ向かうことにする。
先日来たときと同じような客の入りに、同じ店員さん達が迎えてくれる。ママさん(という言葉を使うのは少し語弊があるが)が、俺らのことを覚えていてビックリした。
まずサイドカー。少し水っぽい感じ。この前ギムレットを飲んだときにも感じたが、この店のカクテルはあまり俺とそりが合わないのかもしれない。というわけで2杯目以降はウィスキー…ハイランドパーク、スプリングバンク、ワイルドターキー。まあでも、この店の雰囲気というか空気は大好きだし、とても酒を楽しめた。あと、連れが飲んでたホワイトレディを少し試したところ、こちらは結構ピシッと切れ味がよくウマかった。
結構酔いもまわり、ほどなく終電が近づいてきたため、これにてお勘定。
5月18日
うは、昨日あれだけ吐いたのに「酔月」。ちょっと来ない間にカウンターが様変わりしていた。カウンターと座敷席が同じ高さで、お互いが畳でつながるひとつのフロアと化していた。靴を脱いでその畳に上がり、座布団が並べられたカウンターに座る。
サッポロ黒ラベルの中瓶を手酌で飲みながら、タケノコのふき味噌かけ、温野菜のサラダ(アスパラガス、たまねぎ、ニンジン、えんどう豆)をつまむ。
タケノコなんて子供の頃は、毒ガスのようなモワッとした風味が嫌で全然食えなかったのに、今ではなんとも思わない。たぶん子供の頃は味覚が敏感だったんだろうな。それだけ年をとったんだろうな。
味覚に携わる機能が劣化していってるんだろうな。
脳細胞もどっさり死んでいってるんだろうな。
たなばたの水割りをオーダーして、鶏の炭焼き風というのを食べてみる。塩が少し振られているだけのようなシンプルな味付け。肉厚のボリュームがたっぷりでとても美味しかった。
結構腹いっぱいになったので、日本酒を飲もうと考えていたのを取りやめ、勘定する。
「ブルーバー」に移動して、ジンリッキー。テンションが切り替わりリフレッシュ。流れるようにギムレットを飲んで、ロングモーン25yをトゥワイスアップでオーダー。
初めて飲むロングモーンは、めちゃくちゃ香りが良いのが第一印象。この種の、これくらいのレベルの素晴らしい香りは、なかなか無いんじゃないだろうか。25yの割りには甘くもなく、そしてボディが軽い。あー、これは上品だな。結構美味しいけど、灰のようなドライな苦味が後味として舌に残るのが少し残念。また今度ストレートで飲んでみよう。
とどめに風凛に向かったが閉まってたので、少し思案して隣の「セットアップ」へ入る。サイドカーを飲んでタリスカー。
少し酸味が弱いがすっきりとしたサイドカーはなかなか美味しかった。マスターといろいろ話してお勘定するが、最後にお笑い芸人の話になったところ、マスターがかなりのお笑い通で、えらく盛り上がる。芸人の名前をさん付けで語るあたり、この人は相当なうるさ型(悪い意味じゃなくて)だと窺い知れる。俺はさすがにそこまでは傾倒しきれていないが。俺が最近中山功太に注目してると言ったら、少しだけサービスでモルト(たぶんタリスカー)を注いでくれて、いろいろ話を聴かせて頂いた。結局店を出たのは4時頃に。
5月17日
まず「日月華」へ。
ギネスを飲んでボケーっとしつつ、マッカランを飲んでさらにボケボケ度全開。しかし両隣にそれぞれカップルが座っていて、親密な甘めの空気がモワモワと漂ってくるので、タリスカーを飲んで席を立つ。誰が悪いわけでもないんだが、正直少し居づらいぜ。「今日はお急ぎですね。」と言われて壁に掛かった時計を見ると、入店してから30分くらいしか経っていなかった。無意識に飲みすすめるとペースが速くなってしまうのは、性分がせっかちということなのかもしれない。
今日も2軒で締めてしまおうと決め、家から近い「ミディソワール」へ向かう。店員の3人中2人がかなり酔っ払っているようで、客を巻き込んでのカラオケが大盛り上がりを呈していた。
ターキーをロックで2杯飲む。2杯目のやつは、その酔っ払った店員に「もぅ〜しょうがないな〜たっぷり入れたげるわ!」と、何も頼んでないのにドバドバとロックグラスの八分目くらいまで茶色の液体が注がれた。その圧倒的に異様な光景に、面白いからか恐ろしいからなのかよく判らない笑いが無意識にこみ上げてくる。笑とけ笑とけ。
最初はゆっくりそのバカ盛りターキーをすすっていたが、閉店時間が近づき、客がぞろぞろと帰りだしたので、残り半分くらいを急ピッチで空ける。これで勘定するつもりが、「もう1杯飲むんやろ?何する?ターキーもう1杯いこか?」と問い詰められる。「もうでも閉店やろ?」と言うと「全然かまへんで。」とのことだったので、まあ今日はそんなに何杯も飲んでないかと思い、ターキーをソーダ割りで飲んだ。
店員に勧められて杯数を重ねることは、”飲んでいる”じゃなくて”飲まされている”ような感じがするので、あまり気分のいいもんではないが、カラオケで店中盛り上がる中、自分だけ静かに飲んでたことに対する気後れのようなものもあり、ついつい飲んでしまった。
なぜか勘定を少しサービスしてもらい(店員が酔ってるってのも悪くないもんだ)、帰りの道で吐いた。あーあ、久しぶりにやっちゃったな。ペース配分が乱れたことと、ターキーバカ盛りが原因かな。もったいない。俺のターキーが…俺のワイルドターキーが……
昼に出勤前に飯を食ってからは何も食ってなかったので、逆流したのは液体だけだったが(慣用句で言うと「不幸中の幸い」だな)、かなりの吐瀉量だったので、今日の1杯目のギネスくらいまでは遡ったと思われる。ついでに時間も逆流してくれればいいのに。
5月16日
仕事終わりに「風凛」へ。ビールを飲もうかと思ったがジンリッキーで。酸味が舌の上全体にシュパッと広がる。これはまたたくさんクエン酸を摂取できてそうだ。
最近は明るくなるのが早くなったよねというような話をしつつ、2杯目はギムレット。タンカレーを使うと、ジンの主張が本当に強い。この店ではギムレットはいつもタンカレーを使うということを、この日初めて知った。
タンカレーやボンベイサファイアをカクテルに使うというのは、俺的にはなんかもったいないような気がしないでもないが、そのときの体調や酔い具合によっては、そのレシピがジャストフィットするときもあるから難しい。
3杯目はローズバンク12y。ブルーバーに置いてあるマッキロップスを思い起こさせる香りは、充分に華麗で程よく重厚。よく出来たモルトだと思う。
最後にティオペペ。シェリーで締めちゃうなんておしゃれすぎて、我ながらギャグとしか思えないが、でも最近覚えたこの味と香りは、モルトの中休みや締めにけっこう適しているような気がする。マスターも最近、やや意識的にこの酒を客に勧めているそうだ。
芋焼酎の次に来るブームは、まだ現時点でははっきりと姿を現していないが、もしシェリーのブームが来るとしたら、まだそれはもう少し先のことだろうなとなんとなく思う。
うなぎの茶漬けの話や、おいしいカレーの店の話なんかをして「ブルーバー」へ移動。
ラガヴーリンを飲んでワイルドターキーで〆る。蕎麦の話を少しして、マスターに京都の蕎麦屋を教えてもらってるうちに、無性に蕎麦が食いたくなってくる。
というわけで、帰りにコンビニでザル蕎麦を買って帰宅。¥300也。
5月14日
今日は連れと梅田で飲む。堂島に目をつけていた居酒屋が有り、そこへ向かうが、土曜だからか閉まっていたので、そのすぐ近くにあった「五えんや」という居酒屋に入る。
ずいぶんがらがら(俺ら以外には客は一組だけ)だったが、久しぶりに静かな感じで飲み食いできるのも悪くない。とりあえず生中を飲んで、焼鳥盛り合わせ・赤鶏タタキ・イワシの香梅揚げなどを食べてみる。
赤鶏(宮崎直送と書いてあった)は、肉の噛み応え・旨味が抜群で、うっすらとほのかに香る脂がまた上品。とても美味しかった。宮崎地鶏は本当に偉大だ。
2杯目はいいちこの水割り。そのあと越の匠(新潟)、あさ開き(岩手)と滑らかに日本酒へ進行しつつ、サーモンの造りや自家製豆腐なんかを食う。豆腐は、冷え固まりすぎていたような感じで、豆の美味さもあまりなく、ややイマイチ。まあでも結構飲み食いしたわりにはリーズナブルな勘定で、なかなか使い勝手がいいお店だと思う。
どうでもいいけど、越の匠という名前がうろ覚えだったために、念のためさっき検索してたんだが、新潟の地酒は本当に種類が多い。
店を出て、いわゆる北新地と言われる界隈をぶらぶら歩いてBarを探す。そして15分ほどのちに「K'S BAR」という店に。内装は思いっきりスナックのそれに近い雰囲気だが、バックバーのいちばん目に付きやすい場所にCDが数百枚とLPが数十枚並べられた、音楽に詳しそうなマスターが一人でやっておられる硬派な店だった。
いつものように最初はギムレットを飲んで、あとはグレンリベット、ブラントン(黒)、ターキーと飲んだ。ギムレットがずいぶん甘甘な飲み口(砂糖が多い)だったのはやや残念。
マスターは最初、いかつそうな強面の印象だったが、真摯な仕事ぶりと紳士な語り口を持っておられ、良い感じの緊張感を店内にたたえているように感じた。変に馴れ馴れしいよりはよっぽど居心地が良い。北新地ということで、やや高めの支払いも覚悟していたが、全然普通の勘定だった。
地元に帰ってきてちょっくら「ブルーバー」で締める。サイドカー、スプリングバンク、そしてターキー。サイドカーは酸味をかなり強烈に感じた。舌に甘味や苦味があまり乗らない感じだったので、なんとなく体調が良くないのかなとか思いつつお勘定。
5月11日
1軒目は「ミディソワール」。先客は一人客が2組で、どちらも何度か顔を合わせたことがあり、少し話したこともある男性だ。
カウンターの端っこの席に座り、まずいいちこの水割りを飲む。少し濃い目だったが、いいちこの飲み心地が際立っていておいしい。と、そこで「あ!そうや! ママがな、『○○くん(俺)が来たら飲んでみてもらおう』って言うてはったお酒があるんよ。ちょっと待っててや!」と言って、隣の店に取りに行った。なんか変な展開っぽいが、いったいどんな酒が出てくるのかと思ってたら、持って来たのは芋焼酎。いつの間に俺は芋焼酎通なキャラで認識されるようになったのだろう。まあ嫌いじゃないが。
やきいも黒瀬という、焼き芋の芋焼酎だった。なんでも、なかなか手に入らないものらしい。
いいちこを飲み干して、せっかくなので頂いてみたところ、ずいぶん甘めな飲み口だが、しつこいと言うほどでもなく、あと味は結構すっきりしている。そしてその甘いタッチの底に、アルコールの刺激が確認できた。これはなかなか酔いが回りやすいんじゃないかな。もう1杯飲んでみる。芋麹を使った芋焼酎の「蘭」を飲んだときに感じた、さらさらしたような印象も受ける。だけど、香りがとても強烈なので、この匂いが大丈夫な人でないと、飲むことは出来ないだろうな。
少し甘めのタッチが、あまり続けてこればかり飲もうという気にはさせないが、1杯か2杯嗜む程度なら、なかなか個性的でおもしろいと思う。”焼き芋”的な風味はあまりよく判らなかった(店の女の子は「あー、なんか焦げたような感じするー」と言っていたが)。
最後にジンをロックで1杯。店員やお客さんから「カラオケを歌え」と、ずいぶん催促されたが、なんやかんやと誤魔化しつつ店を出て、「日月華」へ移動。サイドカーを飲んで、オールドプルトニー。相変わらずサイドカーは、すっきりとした酸味の中に色気のある風味が美味しい。
1軒目でずいぶんハイペースで飲んだツケなのか、酔いが結構回ってきたので勘定をお願いし、少し映画のことについてマスターと話していたところ、話の流れで『カジノ』という映画のVHSを貸して頂くことになった。ここのマスターはデニーロが好きなので、そのデニーロ好きが薦めるデニーロの映画ということで、どんな映画なのか結構楽しみだ。また暇なときに観ようと思う。
最後に「ブルーバー」。モニタに映る『ターミナル』をボケボケで眺めながら、タリスカー、ターキー、ターキーカクテル、と飲む。ビリヤードの話を少しした。
静岡行ってきましたを更新
5月6日
今日は家でゆっくりしようと考えていたが、昼下がりに連れから電話があり、せっかくのゴールデンウィークなので出かけることにする。集合場所は大阪の鶴橋駅。
連れが会社の人から、美味しいホルモンが食える店を教えてもらったというので、進行方向の選択に関する全権を彼に委譲して、雨の中をうろうろ歩き回る。散々歩かされた挙句、「おう、有ったわ」と辿り着いたその店は、駅のすぐ横にあった。
「本家とらちゃん」というその店は、一見高級そうな焼肉屋なんだが、ホルモン関係のメニューが豊富で、値段は、(この界隈独特の安っすい店と比較すれば)安くはないが、そんなに高いというほどでもなかった。
生ビールで乾杯し、生レバー、ホルモン盛り、ヨントンスジ、ハラミスジ、アカセン、ミノサンドなどを食べる。どのメニューも新鮮な感じでおいしいと思う。個人的には、ホルモン盛りに入ってた心臓のようなやつと、アカセンがウマかった。あとキムチも、辛過ぎない辛さのなかにコクが感じられおいしい。
2杯目にいいちこを水割りで飲み、最後にマッコリを飲む。マッコリって初めて飲んだけど、ヨーグルトのような酸味の中にほのかな甘さが香り、2、3口飲んで慣れるとすいすい進む危険なお酒であった。だいぶ腹いっぱいになったが締めの冷麺は外せないので、お酢をたっぷりかけてさっぱりと食す。麺が異様に真っ白だったんだが、あれはどういうことなのだろうか…
大正に移動して、連れが最近良く利用しているという「Wonder」というBARへ。
マスターは相当な腕前のギタリストらしく、店の奥の方にはギターが数本にベースやドラムセットなどが、所狭しと並べられていた。
連れとマスターが一緒に行ってきたという、先日行われたらしい音楽イベントの話を聴いたり、旅行の話や若い人の話なんかをしながら、ギムレット・グレンリベット・ハイランドパーク(水割り)・ハイランドパーク(ストレート)・ジンリッキー・ワイルドターキー(ロック)・ワイルドターキー(ソーダ割り)と、のんびり飲み進めた。モルトの品揃えが少し物足りないが、居心地・雰囲気ともに良く、リラックスできた。
終電が近づいたため、もう少し飲んでいくという連れを店に残し、店を出る。地元に帰ってきて「ブルーバー」。タリスカーを飲んで、ワイルドターキーを2杯飲み、最後にいつものターキーカクテルで〆る。来るときには止んでいた雨が、帰るときにまた降りだしていて、ちょっとムカついた。
5月5日
ゴールデンウィークの五連続勤務にとどめを刺し、今日はまず「日月華」へ。
ギネスにしようかと思ったが、たまには違うものにしようということでラムバックを飲む。そこそこ客が入っていてマスターやバイトくんは注文を捌いたり他のお客さんと喋っていたりしてたので、いつもどおりボケッとしながら『トップガン』を観やりつつ、ギムレット、マッカランと飲む。トムクルーズのムキムキ具合が前面に押し出されていて、非常にエロい映画だなと思う。
帰り際に少しマスターと話す。「今日までいい天気でしたけど、明日から雨らしいですよ。いい気味ですね(笑)」 まあちょっとくらい雨でも降ってくれた方が昼間に熟睡できるので、降ってくれるならそれはそれで悪くないな。
「風凛」へ移動。正面のバックバーに、飲んだこと無さそうなモルトが6本ほど並んでいたので、それらの中から数本を見せてもらい、1杯目はグレンモーレンジのマデイラウッドフィニッシュを選ぶ。
グレンモーレンジは、どこのバーにもよく置いている銘柄なんだが、飲み口がいささか希薄で主張が少ないため、あまり進んで選ばないモルトである。マデイラってのは、名前の通りマデイラ島というところで飲まれているワインのことらしく、通常の熟成過程を踏んだモーレンジを、仕上げにこのマデイラワインの樽でさらに数年寝かせたものだということだ。
甘めな味わいを想像していたが、そんなに甘味は強くなく、どちらかといえばドライなタッチで、少しスパイシィな印象も受けた。あと味が軽く、飲み応えが乏しいのはいかにもモーレンジといったところか。
2杯目はロイヤルロッホナガー12y。名前だけは知っていて飲んだことが無かったが、なかなか華やかな香りで味わいも悪くない。マッカランのような完成度は感じられないが、「ハイランドパークがなければロッホナガーを飲めばいいじゃない」て感じ。余韻がもう少し長く楽しめるといいんだが。
モルトウィスキーの仕上げに使われるシェリーオークやポートワインオークの話をマスターに伺う。シェリーは主にスペイン、ポートワインはポルトガルで一般的に飲まれるワインということで、それぞれの味の特徴なんかを教えてもらっていると、ティオペペ(シェリー)とルビィ(ポートワイン)というのを試させてもらった。カテゴリー的にはどちらもワインの部類に属するそうだが、どちらも個性豊かで面白い。特にシェリーは、切れ味が鋭くて良い印象。「これでマティーニ作ったら美味しそうな感じですね」と言うと「そうですね。なかなかおもしろいと思います。」今日はもうマティーニの気分じゃないので、また今度飲んでみようかな。
このあと、俺が先日連れの家で作った漬物の話からバルサミコ酢の話に変わったりしながら、最後にタリスカーを飲んでお勘定。杯数的にはそんなに飲んでないが、結構酔ってしまいましたよ。
5月3日
ツムジから湯気が沸きそうなくらい仕事が忙しかったぜちくしょう。こりゃー酒が美味しく飲めるぜこの野郎。
1時前に仕事を終わらせ、今日は趣向を変えて風凛でビールを飲むことにしようと向かってみるが、閉まっていた。そうか、今日は火曜日だったか。普段から曜日を意識することが希薄なことに加え、連休中なことで余計にどうでもよくなっていた。ということはL&Gも休みか…
というわけでやや久しぶりに「ミディソワール」へ。
ずいぶん混雑してる店内で、まずジンのソーダ割りを飲む。喉が渇いてたことと、ずいぶん美味しく爽やかな出来栄えだったので、5分ほどで飲み干す。続いてジンをロックで。超大盛とまではいかないが、ダブル以上の量なのがひと目で窺い知れたので、意識的にペースチェンジしてゴクゴク味わう。まったくこの店は、サーブする店員によって盛る量が本当にバラエティ豊かである。面白いからいいけど。
俺のすぐ横で飲んでた、かなり年配の方(70歳くらい)にしゃべりかけられる。「あなた、、静かに飲んでるが、この喧しさに腹が立たないかね。」
確かに今日は若い人が多く、俺が入店した時から途切れることなくカラオケが続いている。しかも、俺も全然判らない、最近流行ってるような歌ばかりだった。「いや、僕は別に…酒のことしか考えてないですから。」と返すが、「歌っていうのはね!もっと深みのある歌詞を、じっくりと味わい深いメロディでなんたらかんたら(略)」要するに演歌や昭和歌謡のようなものでないと気分が悪いということを言いたいらしい。自分勝手なジジイだな。
そりゃ俺だって、ふにゃふにゃな愛だ恋だのうんこソングは聞くに堪えないし、ラップのようなブラック系の音楽には芸術性を全く感じない。でも演歌だって、(ごく一部の名曲を除き)相当に退屈な歌だと思う。だけど居心地が不快ならば、他人の俺なんかに同調を求めずに勝手に出て行けばいいじゃねーか。俺だったらそうする。
「あのー、しんみり飲みたいなら、カラオケのある店に入っちゃだめですよ。」と言うと、「いや、それは違う。」なにがちゃうねん。
このまま付き合ってたら、くだらない会話がとりとめもなくループしそうだったので、ついさっきオーダーしたフォアローゼスのロックを急ぎめに飲み干し、勘定する。
静かな「ブルーバー」に移動し、マティーニ。突き刺すようなドライさはあまり無いが、旨みが上品でとても美味しく感じた。さっきのじいさんも、お小遣いに限りがあるのかもしれないが、もうちょっとお金を出すだけで静かにしんみりと飲めるのにな、と思う。それとも単に、女の子の店員がいることが大事なのだろうか。
このあとスプリングバンクを水割りとストレートで1杯ずつ飲み、ゴールデンウィーク期間の店の景気についてマスターと少し話をしてお勘定。
5月2日
仕事終わりに「日月華」へ。ずいぶん久しぶりに来たような気がする。何度か店の前までは来ていたんだが、早めに閉められてたり満席だったりで、縁が無かったんだよな。
ギネスを飲んでギムレット。マスターは奥に引っ込んでいて、バイトくんと久しぶりに少し会話する。
”仕事に活かすためにアイラモルトをいくつか試しているが、なかなか良さが理解しがたい”、とバイトくん。俺もアイラの酒のことを充分理解しているわけではないので、その辺は自分で色々飲んでみて、自分なりの定義というか楽しみ方を構築してもらうしかないんだが、今まで試したのがラフロイグとラガヴーリンの2本というのは少し笑った。それぞれアイラの中でも「最もスモーキィ」「最もパンチが強い」て感じの2本なので。彼はブルーバーをよく使う(実際俺も何度かお会いしたことがある)そうなので、他のアイラを飲む機会が無いんだろうなと思う。
しばらくしてバイトくんとマスターが入れ替わり、サイドカー、ブラントンと飲み進めながら、カルヴァドスの話を少しする。俺が「ちょっと前にカルヴァドスをストレートで飲んだんですけど…」と話を振ったときのマスターのテンションの上がり方は面白かった。目元がいつも以上にニコッとほころび、過去に自分が飲んだカルヴァドスがいかに素晴らしいものであったかと言う話がしばらく途切れない。そういや風凛のマスターも、ブランデー・カルヴァドスが好きだと言ってたな。ひょっとすると、酒飲みはいずれ人生のどこかで、ブランデーの甘美な芳香の虜になる宿命を背負っているのかもしれない。人生は短いようで長い。
もうちょっとだけ飲もうとミディソワールへ向かってみるが、1時半を回ってたこともあり、残念ながら閉まっていた。
他の店へ向かうまでの情熱は無かったので、おとなしく帰ることにする。こんなことなら日月華でターキー飲んどけばよかったぜ。