〜1〜 3年目の挑戦

――昨シーズンを自分では、どう評価する
「プレーオフに出られなかったことは物足りなかったけれど、個人的には、自分の力を発揮できる機会も多かった。夏場以降、数字、内容が落ちたが、コンディションが悪い中でも、100%の力を出そうと準備はしてきました。恥ずかしいという気持ちはありません」
――夏場以降、マリナーズ全体が打てなくなった
「チームが勝っている間は、多くのミスを犯していても、なかなか、そのことに気付くことが出来ない。勝っている間に、ミスに気付いて修正することが重要。去年のマリナーズは、それが見落とされていた。負けだすと気付くのだが、それでは遅いんです」
――昨シーズンの戦いの中でつかんだものは
「相手に対しての知識が増えた分、打撃、走塁、守備の全ての面で、気持ちに余裕が生まれた。ただし、それがすべてプラスに作用するばかりではないんです。相手の情報が増え、この投手なら初球から打つ必要はないなどと判断できるようになった。でも、見逃した初球がとんでもなく甘い球だった、ということもあるんです。1年目はまったく情報がなかったので、初球から甘い球を狙っていった。それが結果としてたくさんのヒットを生んだ。逆に待てば良いのに打ちに行って凡打を重ねたこともありました」
――3年目の今季は、早めに勝負するのか、情報に基づいた判断を貫くのか
「どっちでも、ないです。片方だけでなく、両方が(頭に)入っていって、一番良い形を見つける。それが今年の形になると思います」
――この2シーズンで、相手チーム側に変化は
「走者である僕に対する警戒の仕方は、明らかに変わりました。1年目はスキが多かったのが、なかなか盗塁を許してくれなくなった。彼ら(大リーガー)は、相手の選手によって自分達のスタイルを変えるとは思っていなかった。それは誤りで、彼らも適応してくる。クィックモーションがうまくない投手が多かったのに、しっかり練習してきました」
――1年目と2年目で、精神的な違いは
「1年目の僕に対する期待は、それほど大きくなかった。その面では楽だった。しかし、2年目は1年目の成績をベースとして考えられてしまう。チームの中心として働かないといけない、という重圧がありました。ただ、このプレッシャーがない選手は、トップクラスの選手ではないですから」
――今季、最も重要と考える課題は
「監督が代わった(ピネラ監督からメルビン監督)ことによってゲームの進め方が変わってくる。そこを早く理解したい。新監督が何を考えているのか、理解したうえでプレーをしたい。春の早い段階で身につけたいと思っています」
――3月25、26日には、東京ドームでアスレチックスとの開幕戦に臨む
「普段はテレビでしか見られない大リーグのプレーを生で見てもらえることは、すごく意義がある。僕は、僕のパフォーマンスをお見せします。ファンの人達のそれぞれの感性で、何かを感じていただきたい」