〜7〜 ライバル

――好投手との対戦は楽しみですか
「1対1の勝負は楽しいですね。どんな状況でも」
――どんな投手なら、勝負を楽しめる?
「人とは違うものを持っている投手です」
――日本時代の伊良部(当時ロッテ、現阪神)もその一人
「フォークボールを持っていて真っすぐが来たら対応できない。予想していないと間に合わなかった。当時の僕の技術では。今は分からないですけれど」
――同い年の黒木知(ロッテ)については
「どの球にも気持ちがこもっていた。自信を持って投げ込んでいました」
――松坂(西武)との対戦は当時注目されました
「当時の松坂は荒々しくて、どこにくるか分からなくて、やっかいだった。特にスライダーは誰の軌道とも違って、曲がりが打者の近くなので判断がしにくかった」
――99年の球宴で上原(巨人)からホームランを打ったときは、試合前の打撃練習をしない実験だった?
「メジャーでは打撃練習なしで試合することもあるので、その練習でした」
――それでフォークをバックスクリーンに
「1球空振りして、情報もあったし、1球目よりは甘いところにきたので」
――昨年の日米野球でも対戦しました
「彼の長所はコントロール。それと日本人には珍しい早いテンポ。あのテンポに引きずり込まれて、自分のペースがつかめないケースが多いのでは」
――2001年の球宴で対戦したランディ・ジョンソン(ダイヤモンドバックス)は
「腕は長いし、近く感じる。でも1球(直球)見たときに、それ程でもないな、と感じた。それで2球目を打ちに行った」
――ペドロ・マルティネス(レッドソックス)は
「最高の投手。普通はアウトにするパターンが2つか3つで、それに当てはめていく。ペドロは、その形を相手によって無数に変化させられる。そうしたい投手は多いけれど、普通は出来ない。投手としての能力を全部持っている」
――2年間で12打数4安打です
「捕らえた、という打球は1本だけ。きわどい所にしかこないので、ファウルで逃げて、彼の集中力を切らないとヒットは出ませんね」
――リベラ(ヤンキース)はどんな投手でしょう
「彼の場合は150`を超えるようなカッター(高速スライダー)。左打者にはたまらない」
――ハドソン(アスレチックス)は
「真っすぐが、ものすごく動く。高めにも浮いてこない」
――とても打てないと思うボールもあるのですか
「リベラのカッターが1番難しいですかね。無理ではないけれど」